「糖質制限」。体重減少の効果が大きい!と話題になっていますね。今、ダイエットをされているあなたも、糖質制限していらっしゃいますか?
栄養相談の中で「糖質制限はいいの?」「糖質はどう摂ったらいいの?」「糖質を制限していたら無性に甘いものが食べたくなって困っている」などなど、糖質制限に関する質問を毎日のように受けます(笑)そこで、気になっている方のためにも、一度糖質制限について整理してみましょう。
【糖質制限ダイエットとは】
まず、糖質制限ダイエットとは、「糖質(炭水化物)の摂取量を減らして、その分をたんぱく質と脂質で補うダイエット法」です。ここで一つチェックです。糖質を減らした分をたんぱく質や脂質できちんと補っていますか?
単純に糖質のみに着目してとにかく糖質制限している場合(たんぱく質と脂質はそのまま、もしくはあまり気にしていない)、それは糖質制限という名のエネルギー制限です。総エネルギー量が減っている、ということですね。多くの方は、このエネルギー制限でダイエットをしているように見受けられます。
では、この極端な、エネルギーを制限してしまっている糖質制限ダイエット。効果はいかがでしょうか?
この方法で最初に落ちるのは、実は脂肪ではなく「体の中の水」です。糖質摂取量が減ると肝臓や筋肉に蓄えられているグリコーゲンという貯蔵物が体内から減少します。このグリコーゲンはその3〜4倍の水と結合しているため、特に極端な糖質制限では体内の水分量が大幅に減少し、痩せたと錯覚、非常に効果が出た!となるわけです。
しかし、体内の水分量が減少した体は、体重は落ちているものの、脂肪は思うように減っていない、さらに水分量の減少が肌のハリや潤いを無くし、これは求めていた結果ではない・・となってしまうのです。
そしてもっとも避けたい「リバウンド」を引き起こしやすい、という事実です。その原因について、みてみましょう。
【極端な糖質制限ダイエットがリバウンドを引き起こしやすい理由】
①血糖値
ダイエットと血糖値は切っても切れない関係性にあります。それは、極端な糖質制限をすると「低血糖」症状が現れやすいためです。
低血糖症状とは、集中力にかけてぼーっとしたり、だるさや疲れ、頭痛が生じることもあります。また精神的にイライラすることも多いです。
体は低血糖状態を脱するために急激な血糖上昇を欲求しますので、糖質の中でも血糖値が直ぐに上がる「甘いもの」がとても食べたくなるのです。これが無性に甘いものが食べたくなる原因です。ダイエットが継続できないのは意志が弱い・・のではなく、生理現象なのです。
甘いもの=砂糖を多く使った食品は、高エネルギー(カロリー)であるだけでなく、血糖値を下げるホルモン「インスリン」を過剰に分泌させます。インスリンは糖を細胞に取り込む働きをしますが、余った糖の貯蔵を促進するのもまたインスリンの働きです。これが「太る」ということです。
②基礎代謝
極端な糖質制限をすると、肝臓や筋肉に貯蔵されたグリコーゲンという糖を分解してエネルギー源にすることは先にもお話ししました。
では、さらにその糖も無くなり、エネルギー不足になった体は、どうなるでしょうか?
筋肉や脂肪の分解が起こり、結果基礎代謝が低下していきます。体のたんぱく質の分解を抑え、筋肉の活動を支えるためには、糖質の栄養が不可欠なのです。
基礎代謝の低下した体は太りやすい体質となり、リバウンドを招きやすくなってしまうのです。
【糖質の適量とは】
食事における糖質のエネルギーは60%程度が望ましいとされています。
(例)1日1500kcal摂取の場合 1500×0.6=900kcal
(糖質1g=4kcalなので、900÷4=225gです。1食あたり75g)
この程度の量が基本となります。栄養計算は難しいですが、商品パッケージにある栄養表示を見る時の参考にしながら、糖質の「適量」を覚えていくことをオススメします!!
★★★管理栄養士からのメッセージ★★★
短期間で体重を落とそうと思わずに、糖質適量ダイエットをしていただければと思います!!
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